この記事は
・自分のペースでじっくりと体を鍛えていきたい!
・怪我のリスクを抑えながら、安全に筋トレしたい!
という人向けに書きました。
スロートレーニングとは、できるだけゆっくりとした動作のトレーニングを行う、筋トレの一種で「スロトレ」ともいわれています。
筋トレといえば、どちらかといえば早い動きによって筋肉に負荷を与える動きをイメージする方が多いでしょう。
そんなスロートレーニングにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
この記事では、スロートレーニングをこれから始めたいと思っている方に向けて、メリットとデメリットをそれぞれご紹介していきます。
ゆーや
まずはスロートレーニングのメリットから解説していきます!
目次
スロートレーニングのメリット
まずは、スロートトレーニングを行うことで、どのようなメリットを得ることができるのか、解説していきます。
- ケガや不慮の事故のリスクが少ない
- 高齢者でも取り組みやすい
- 運動不足の方や苦手な方にもぴったり
- トレーニングの時短になる
- 道具がなくてもできる
- 姿勢が良くなる
- 少しの負荷でも筋肉を肥大できる
- ゆっくり動くことで基礎代謝が上がる
ゆーや
一つずつ詳しく解説していきます!
ケガや不慮の事故のリスクが少ない
スロートレーニングは動きがゆっくりな分、ケガや事故などのリスクが少なくなります。
たとえば、運動する習慣がない方がいきなりハードなトレーニングやウェイトトレーニングをすると、負荷をかけ過ぎてケガにつながりやすくなるでしょう。
スロートレーニングは、関節や筋肉にかかる負荷が少ないため、関節痛などのケガを防げます。
また、心臓や血管などへの負担も少ないです。
ゆっくりの動作で血圧や脈拍数への影響が少ないことで不慮の事故のリスクが減ります。
リスクが少なく安全に鍛えられるので、女性の筋力アップやダイエットにもおすすめです。
ただし、スロートレーニングといっても筋肉の疲労を長引かせないために、仕上げのストレッチをすることが大事です。
必ずスロートレーニングで使った筋肉は、最後にストレッチでよく伸ばしてあげましょう。
高齢者でも取り組みやすい
心臓や血管などへの負担が少ないということは、疾患を持つ高齢者や血圧の上昇を気にする方にも取り組みやすいです。
また、高齢者は速い動きのトレーニングについていけませんので、ゆっくりとした単純な動きのスロートレーニングが適しています。
リハビリにも効果的なので、高齢者以外でも幅広い分野で取り入れられているのです。
運動不足の方や苦手な方にもぴったり
普段、デスクワークなど生活スタイルによってなかなか運動ができない方は、運動不足になりがちです。
しかし、運動に慣れていない人が急に激しい運動をすると、負荷が大き過ぎて長続きしないでしょう。
スロートレーニングは、そんな方が運動に挑戦するときにもおすすめです。
トレーニングの時短になる
スロートレーニングは一回に時間をかけて行う分、少ない回数でも効果が期待できます。
具体的にいうと、たとえば今まで15回行っていた腹筋運動が、たった5回で終わるのです。
そのため、時間よりも回数の少なさで挑戦しやすいという方にも適しています。
初めての方は、まず試しに腹筋や腕立て伏せ、スクワットなどの定番のトレーニングを、ゆっくりと時間をかけて行うようにしてみましょう。
慣れてきたら、どの家にもあるペットボトルをダンベル代わりにして、トレーニングに取り入れてみても良いです。
道具がなくてもできる
筋肉を肥大させる目的で行うトレーニングといったら、ダンベルなどを使ったり、マシーンでの重いウェイトトレーニングをイメージする方も多いのではないでしょうか?
スロートレーニングは、そのような道具を使わずとも自宅で簡単に行えます。
自宅で手軽に、道具にお金をかけずトレーニングをしたい方に最適といえるでしょう。
また、トレーニングにするのに特別なテクニックがいらないことも、自宅で手軽にできる大きなメリットです。
もちろん、ダンベルなどを使ってより効果を高めることはできますので、慣れてきたらそういったマシンやダンベルを取り入れて行うのも良いでしょう。
姿勢が良くなる
近年ではスマホが普及しており、ながらスマホで猫背になっている方も多いです。
猫背など姿勢の悪さが改善するだけでも、周りに与える印象も変わるでしょう。
姿勢が悪い方はそもそも背筋が衰えているため、まっすぐな美しい姿勢が保てていません。
そこでスロートレーニングは、姿勢を良くしてくれる効果もあります。
背筋をゆっくりな動作で行えばインナーマッスルが鍛えられるので、姿勢改善につながるのです。
また、インナーマッスルが鍛えられることで、負荷をかけた部位が効果的に引き締まります。
全体ではなく、気になる部位があるのでしたら、ぜひスロートレーニングを実践してみましょう。
少しの負荷でも筋肉を肥大できる
スロートレーニングの大きなメリットとして挙げられるのは、少しの負荷でも通常のトレーニングと同等のトレーニング効果が得られることです。
つまり激しい運動で負荷をかけずとも、速度をゆっくりにし、反復する動作を行うだけで筋肉の肥大効果が期待できます。
では、なぜ肥大効果効果があるのかというと、以下のメカニズムがあるからです。
- 動作が遅いことで筋肉が緊張している時間が長くなる
- 成長ホルモンが分泌されやすくなる
- 筋肉の中の血流が制限される
- 酸素飽和度(酸素を体内に取り込む力)が下がることで乳酸が生成される
筋肉肥大効果を得られる時間の目安は、1セットあたり40〜60秒ほどです。
この40秒〜というのが重要。
普通に自分のペースで行おうとすると、40秒経つ前にすぐ終わってしまうでしょう。
たとえば腕立て伏せや腹筋などでイメージしてみてください。
40秒以上かけて1セットを行おうとすると、かなりゆっくりなスピードになります。
スロートレーニングで筋肉を肥大させるためには、時間をきちんと意識して行う必要があります。
ゆっくり動くことで基礎代謝が上がる
スロートレーニングを行う際は、トレーニング中に力を抜かず、ずっと筋肉に力を入れっぱなしの状態になります。
そのため、筋肉肥大効果のほかに基礎代謝を上げる効果も期待できます。
基礎代謝とは、体を動かしていないときでも自動的に消費するエネルギーのこと。
つまり、食べ物の消化や栄養の吸収、排泄など、人が生命維持のために必要最低限必要なエネルギーを指します。
この基礎代謝を上げることで、何も特別なことをしなくても痩せやすい体になります。
「運動しているのになかなか痩せない…」
そんな方は、そもそも基礎代謝が低くなっている可能性が高いです。
特にダイエット目的の方は、まずスロートレーニングで基礎代謝を上げてから体重を落とすことを心がけると、リバウンドしにくい体を作れるでしょう。
中でも冬は、寒さから体温を維持するために、自然と基礎代謝が上がる傾向にあります。
そのため、冬にスロートレーニングをすると基礎代謝がより上がりやすくなり、さらに体重も落ちやすくなります。
よりダイエット効果を高めたい方にとって、冬のスロートレーニングはおすすめです。
スロートレーニングのデメリット
数々のメリットを紹介してきましたが、スロートレーニングにはデメリットもあります。
- 継続することと集中力が必要
- 短期集中型のトレーニングではない
- 瞬発力を高める目的の人には向かない
- 体重はすぐに減らない
- ゆっくりの動作を維持するのが大変
スロートレーニングが自分に適しているかを見極める、いわば判断材料にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ゆーや
しっかりとデメリットも把握しておきましょう!
継続することと集中力が必要
運動やダイエットなど、何事も継続が大事といいますが、それはスロートレーニングでも同様のことがいえます。
ただし、いきなり毎日欠かさず行おうとすると、逆に挫折してしまう可能性が高くなるでしょう。
まずは無理のない範囲で継続することを目標に行うことが大事です。
たとえば、週に2回、各動作5回ずつなど。
慣れてきたら徐々に増やしていきましょう。
また、スロートレーニングは、動作が遅くてずっと絶えず力を抜けないので、かなりの集中力を要します。
途中でつい動作が早くなると、効果が激減してしまうでしょう。
自宅で手軽にできる反面、きちんと正しく行えているかの判断が難しい場合もあります。
誤ったやり方で効果がなかなか感じられず、結局やめてしまうことも…。
自分のペースで運動をしたい方は、継続することが難しいでしょう。
短期集中型のトレーニングではない
スロートレーニングは、長い時間の集中力を要するため、短期集中で鍛えたい方には向きません。
もともと集中力を維持するのが難しい方にとっては、ツラくて厳しいトレーニングになってしまう可能性が高いです。
瞬発力を高める目的の人には向かない
瞬発力を高める目的でトレーニングをする方も多いでしょう。
たとえば、「足が速くなりたい」「卓球やテニスなどに適したトレーニングがしたい」など。
スロートレーニングは、そのそもゆっくり動かなければ効果を発揮しないので、このような目的の方には向かないトレーニングです。
体重はすぐに減らない
ダイエット目的でスロートレーニングを行う方に特に注意いただきたいのが、体重が減るまでの期間。
トレーニングをしてすぐに体重がすぐ減るわけではありません。
スロートレーニングはいわば無酸素運動のため、基礎代謝が上がってから徐々に体重が減る仕組みです。
しかし、メリットでも述べた通り、基礎代謝が上がれば痩せやすい体になります。
長い目で見て確実に痩せたいと思っている方は、スロートレーニングを取り入れることも一つの方法です。
ゆっくりの動作を維持するのが大変
先ほど、スロートレーニングを効果的に行うためには、ゆっくり時間をかけること意識しなければならないと説明いたしました。
しかし、動作をゆっくりにするのは想像以上に大変です。
特に、これまで自分のペースでトレーニングをしていた方だと、これまでのクセがつい出てしまい、動作が早くなってしまうこともあります。
そのため、やはり維持するための集中力が必須です。
まとめ
スロートレーニングには、メリットももちろんありますが、人によってはデメリットになりうる可能性もあります。
しかし、きちんと正しく行えば時短で効果が十分期待できることも、スロートレーニングの大きなメリットです。
スロートレーニングの目的が自分に合っているのかを見極めて、効果的に取り入れましょう。